歯とお口の豆知識

ラバーダムで安全安心な治療を!

みなさんこんにちは。石井です。

先日、インターネット上のニュースに目を通していたら歯科医師として気になるニュースがありました。

歯を治療中の誤飲、6年で30件

日本医療機能評価機構の調査で、詳細な情報がPDFで公開されています。

お口の中で細かい器具を使用して処置を行っていると、気を付けていても器具や補綴物(被せものやブリッジ等)を誤ってお口の中に落としてしまうことがあります。そのとき落としたタイミングや位置が悪いと、誤飲(誤って飲み込んでしまう)や誤嚥(誤って気管に吸い込んでしまう)してしまうことがあります。

特に誤嚥の場合は、自然排出されることが期待しにくく、内視鏡等で摘出する必要があるなど、事後処置も大変です。

日本医療機能評価機構の調査によると、誤飲した患者様の年齢は圧倒的に高齢者の方が多いのですが、実際の診療の際には低年齢の子どもたちでもヒヤッとすることがあります。子どもも不意に動いたりすることが多く、常に誤飲・誤嚥に気を付けなければいけません

そんな子どもたちを安全安心に治療するために、当院ではラバーダムというゴム製のシートを使って治療を行っています。

 

小児歯科では特に珍しい器具ではないですし、子ども専用の器具ではありませんから(大人の方でも使用している先生は数多くいます)、知っている方も多いかもしれません。

クランプと呼ばれる金具で、治療する歯のみをシートの表側に出してきて、お口の中に器具や薬剤、治療する器具の水が入らないようにします

もちろん、詰め物をするときには治療している歯に唾液が入らないようにしなければならないのですが、このラバーダムをしていれば、表側に唾液が出てくることもありません。

子どもたちを安全安心、かつ正確に治療するためにはラバーダムは欠かせませんね!