学会・講習会

ヨーロッパ矯正歯科学会

みなさんこんにちは。石井です。

ヨーロッパ矯正歯科学会に参加するためにスウェーデンストックホルムに来ています。17日まで休診しておりご不便をお掛けしています。

緯度の高いストックホルムは日中は清々しい気候ですが、夜はダウンジャケットが恋しくなる気温です。

学会を通して色々と感じることがあります。元々医療放射線に敏感なヨーロッパですが、その傾向が益々強くなっていると感じます。

もちろん、有益な情報が得られないレントゲンを撮影することは控えるべきですが、議論の中心が、そもそもそのレントゲンから有益な情報が得られるのかとか、得た情報によって提供される医療が有益なのかといったところにシフトしてきており、単純にレントゲンの問題というだけでなく、治療法を含めた大きな議論になってきています

 

この議論の盛り上がりをみると、少し日本はぬるま湯に浸かっている感じですね。議論を戦わせることなく玉虫色の結論を好む国民性がそうさせているのかもしれませんが…

また、近年過大に広告されている感の強いセルフライゲーションブラケットやヒートアクチベートワイヤーに治療期間を短縮化する効果はなく、正確なブラケットの位置付けと適切な治療計画が治療を短縮化すると結論付けたキーノートレクチャーには強く共感しました。

患者さんを治療するのは装置や機器ではなく術者自身なわけで、○○ブラケットを使っても、○○システムを導入しても、術者の資質に問題があれば治療結果に結びつかないことは明白な事実です。

また日本に帰国してから今回の学会をしっかり振り返ってみたいと思います。